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Alligator通信 2020年6月号 ゆっくりと再始動

昼間は窓から緑が日に日に濃くなる姿を眺め 人々が寝静まる時間にそろりと家を抜け出してくてくと歩 き回り 今日はル・クラシックのコンサートの予定の日だったなあ... と又空を見上げ、5月が過ぎていきました。 切なくもなんだか....ちょっと贅沢な気持ちなのです。 不思議なことに。 30年来、好きなことを仕事にして 演奏もレッスンも楽しくやらせていただいてきました。 それでも、だんだん忙しさに紛れて忘れてしまうことがありました。 頂いたもの、手紙やメール、かけてもらった言葉。 一つ一つ、その時に動いた自分の気持ち。 それを本当は残したくて、 感動した気持ちを伝えたくているのに、時間に追われ、次の現場がやってきてしまう。 人生をちゃんと味わって消化できていないかも.... どこかにあった思いです。 2か月ほど、図らずも「仕事」というものから離れることになり、置き忘れてきた気持ちと時間を、ただただじっと思い出し、味わっています。そして、こうして暮らしてこられたことのありがたさと、どこまでも素晴らしい音楽の存在を、今まで以上に強く感じています。 これからどうやってライブを続けていけるのか....。見えないことも多いです。 でもどんな形であれ、 また皆さんと音楽を通して繋がって行けるように、皆さんと 音楽への 感謝がもっともっと形になるよう に、真に心動かしてくれるものを大切に、原点に戻って、少しずつ、 進みたいと思います。(いつものんびりですみません) 今月は、ぴあにしもとシリウスの演奏が復活です。とても嬉しい。 心配で疲れた心を溶かしてくれる、 ニューオリンズ生まれの優しいジャズをいつものように、 演奏しています。 6/2     関内 Apple   solo   6/11   桜木町 ランドマークホテル シリウスラウンジ solo   6/12    関内 Apple   宮坂 俊行(vo)   6/17   関内 Apple solo  6/19   川崎 ぴあにしも  海付 豊(cl,sax) 6/24   関内 Apple  鈴木史子(vo)      スケジュール詳細はこちらのカレンダーをご覧ください http://www.pianon...

Alligator通信 2020年 5月号 「オンライン新宿トラッドジャズフェスティバル」やります!

 とても静かな連休が終わりました。 ライブで音楽をお届けする、という私たちの存在が問われることになった、今。 ぽっかりと空いた時間、先のことも考えることができない....。 それでも音楽が心の栄養であることに変わりはなく、私たちが音楽を愛していれば、必ず音楽が私たちを愛してくれる!この音楽を届けるために何かできるはず。 ニューオリンズのラジオ局WWOZのオンラインジャズフェスティバルや音楽仲間が工夫しながら素敵な映像や音源を作り出していく姿に励まされ、4月末によし!と思い立ちました。 5/9に予定されながら中止になってしまったジャズフェスティバルを、オンラインで再現できないかしら、と委員会に相談したところ、若いメンバー(なんと優秀なんだ!私がポンコツなだけか?)があれよあれよという間に形を作り、あれよあれよという間に音源が集まり、7時間に及ぶ「オンライン新宿トラッドジャズフェスティバル」が出来上がりました。全員ボランティア、製作期間、最初のミーティングから1週間。凄い!私も久しぶりに3晩徹夜しました。学生時代みたい♡ 71のバンドが出演、心の浮き立つトラディショナルジャズが 明日5月9日 から5月24日まで、いつでもお聴きいただけます。今回はプロの方からも無償でたくさんの音源を提供いただきました。 プログラムは1部から6部までの6本が同時に公開されます。 私は第1部と第6部のナビゲーターを務め、BGMは古川奈都子トリオでおしゃべりしています。 出演は第1部:古川奈都子トリオ、第3部:Soul Food Cafe、第6部:「タミー」。 目をつぶるとジャズフェスの会場にいるような気分に浸っていただけると思います。 ハッピーなサウンドを楽しんで、少しでも元気になっていただけたら幸せです! 5月9日 12:00(正午)~5月24日公開 「オンライン新宿トラッドジャズフェスティバル」 は下記の方法で聞いていただけます 1■YouTubeアカウントをお持ちの方 新宿トラッドジャズフェスティバルのYouTubeチャンネルの登録をしてお待ちください。公開されると登録チャンネルタブにお知らせが行きます。 https://www.youtube.com/channel/UCXm6QsqxmgMeJnOjOPlYAZw 2■Facebookアカウントをお持ちの方 下記のイベントか...

Alligator通信 2020年4月号 Lucky Old Sun.....

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たった一か月で、世界が変わってしまったみたい.... 毎日ニコニコと顔を出すお天道様が、有難くも、ちょっぴりうらやましく思えてしまいます。 皆様、ご無事で毎日を送られていますでしょうか。 今たったひとつ、できることは、お互い感染する距離にいないこと。 一つだけですが、それでも、できることがある、というのはありがたいことです。 レコード、CD、ラジオ。素晴しい発明のお陰で、家から出られなくても、その場にいることができなくても、音楽に接することができます。 他にも、本を読んだり、いままでなかなかゆっくり手紙を書けなかった人に書いたり。 やることはいっぱいあるよ! と思うんですが、実際はなかなか難しいですね。 やっぱり楽しんでくれる人のいるところで演奏したいです..... ふと音楽を始めたころのことを思い出して。 父がレコードでかける洋楽が小さいころから大好きでした。 NHKの朝ドラ「エール」の主人公が初めて蓄音機でオーケストラの演奏を聞いたときの、瞳孔が開いちゃう感じ、凄くわかります。 ビートルズのLet It Beのイントロをピアノで真似て、ジャズのちょっと複雑な響きの和音がどうやったら出るのか?とテープの同じところを何度もかけてたらしまいに切れちゃって....。 音楽は毎日の生活とはちょっとかけ離れた小宇宙、でした。 それが、ニューオリンズで「動いてる」人がレコードやラジオで聞いていた音楽を間近で演奏しているのに出会って、立体になった、というのか、生活にぐっと近くなって。 1曲の中に、プレイヤーそれぞれの物語があり、感情の動きがあり、お互いの会話があり、素敵な部分も、ダメな部分もあり、音楽の表現する世界の大きさに圧倒されました。 ニューオリンズで得た、音楽と生きることが一体になった感覚。すごく幸せな発見でした。 それからずっと、音楽で繋がっている、ミュージシャンやリスナーの皆さんが私の人生そのものを作ってくれていると感じています。 今は集まって仲間と一緒に音を出すことができなくてとても寂しいのだけれど、桜の下とか河原でぼんやり風景を眺めていると、みんなの出す音や、笑い声や、手拍子や、ざわめきが、どこからか聞こえてきます。 みんながとっても恋しい。 次に会えた時には片端から抱きしめてチューしちゃうかもしれません。(やだ? あ、今は絶対ダメですよ!)...

Alligator通信 2020年3月号  Blowin' In The Wind....

ニューオリンズで聞いたもの、見たものを日本に戻ってゆっくり整理して心に落とし込み、さあ、春に向かって、と思っていたのですが。 月末から感染の広がりがはっきりしてきた新型コロナによって、「人と人が出会う」という、ライブミュージックの一番の魅力にブレーキをかけなければならない状態になってしまいました。 移動を控える不自由や、仕事や生活物資がなくなる不安、どう行動したらよいかの迷い...皆様も心落ち着かない日々をお過ごしと思います。 私もいくつかのコンサート、イベントが中止や延期となりました。 今はじっと嵐が過ぎ去るのを待たなくてはいけない時なのでしょう。 でも、音楽も、人生も、逃げません。 スケジュール通りライブを行える場所ではニューオリンズの心躍る音楽風景を新鮮なうちにお届けできるよう、心を込めて演奏したいと思います。 今月は「ぜひいらしてください」とは言えなくて残念ですが、有効な治療ができて、感染が収まっていくまで、ご自身の健康を大切に、お過ごしいただければ、と願っております。 また笑顔でお会いできる日を楽しみに。 3月のライブ___ スケジュールの変更は随時  ライブカレンダー  でお知らせさせていただきます 3/2 (月) 川崎・ぴあにしもセッション  044-201-1668 7:00pm- 2回   ジャズの香り高き、トリオ+海ちゃんという豪華布陣でお待ちしています。 =松林”すえちゃん”末太郎(ds) 山本”カントク”眞弥(b) 海付”うみちゃん”豊(ts)   参加費¥2000 見物¥0   http://pubhpp.com 3/3 (火) 新宿・サンメンバーズ  03-3349-8601  7:00-10:30pm =solo   落ち着いた大人のラウンジで、弾き語りです https://rt-clubnet.jp/hotels/smc/t_shin/restaurant/excellent/ 3/5 (木) 自由が丘 マルディグラ ニューオリンズ・ジャムセッション  中止となりました 次回は4月2日(木)を予定しています 3/7 (土) 関内・Apple 045-641-3396 8:30-11:30pm 問:古川まで = 高木潤一(g)  http://blog.goo.ne.jp/jazzlivebar_apple ...

おお、21世紀にこの声! Ricky Fante

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ニューオリンズのLouisiana Music Factoryの中古コーナーで、ジャケ写買い。Otis Reddingを思い出すような、塩っ辛いソウルフルな声とアナログなあの頃のサウンド。録音は新しい感じだけど1960年頃のマニアックなソウルシンガーの発掘盤かしら?と思ったら2003年リリース、1969年生まれのれっきとした現役シンガー。 こういうヒューマンな音、ちゃんと今も生まれてるんだなあ。 ニューオリンズでライブがあったらぜひ行きたい。 しかし、3ドルなんて、いくら中古にしても安いじゃないか、と思ったら4曲入りでした😆。でもいい声に出会えて大満足。 "It Ain't Easy (On Your Own)" https://youtu.be/DzMs_zvetRU

Alligator通信 2020年2月号  Back In Japan

1月18、古川奈都子トリオで  "The Danny Barker Banjo & Guitar Festival"  に出演、その後、Georgia州のSavannah~floridaに移り、美しい青空と夕焼けを眺めながら、ニューオリンズの濃密な日々を反芻してきました。 細胞に蓄えた熱で、また新しいフィーリングでジャズと向かい合っていくのがとても楽しみです。 ニューオリンズのほかほかサウンド、ぜひ聴きにいらしてくださいね。 2月のライブ___ 2/6 (木) 自由が丘 マルディグラ ニューオリンズ・ジャムセッション  03-3722-6892 6:30open 7:00-10:00pm  http://www.jiyugaoka-mardigras.com/ ニューオリンズの香りの濃く漂うホームグラウンド。 ガンボやフライドチキンなどニューオリンズ料理も楽しめます。 ニューオリンズの讃美歌やトラッド、スイングナンバーなど、楽しくセッションしましょう。 2/7 (金) 田原町・ハブ浅草店  03-3843-1254 19:20-22:20 =Soul Food Cafe= 曽我清隆(tp) 海付豊(sax,cl) 石原由理(tb) 小林真人(b) 平林義晴(ds) http://pub-hub.com/index.php/shop/detail/6 いつも賑やかな浅草の名所。Soul Food Cafeののホームグラウンド。 ニューオリンズ色濃いSFCのライブで週末を楽しく過ごしてください! 2/8 (土) 関内・Apple 045-641-3396 8:30-11:30pm 問:古川まで = 市川美鈴(vo)  http://blog.goo.ne.jp/jazzlivebar_apple 関内の隠れ家ピアノバー。ミュージシャンやライブ帰りのお客さんが集まったり、いつでも音楽の満ちたお店です。 2/12 (水) 新宿・サンメンバーズ  03-3349-8601  7:00-10:30pm =solo   落ち着いた大人のラウンジで、弾き語りです https://rt-clubnet.jp/hotels/smc/t_shin/restaurant/excellent/ 2/14 (金) 渋谷・KOKO ...

2020 Nola 6日目 Danny Barker Festivalに出演 "ドリカム"ってやつ?

雨の予報は外れ、20℃半ばまで気温が上がった。 出演ステージが屋外と聞いていて、気温次第で手袋での演奏かな~、と覚悟していたのだけど、初夏並みの気候に小躍り。 母屋の風情のあるリビングやキッチンで撮影会をしたのち、会場へ。 13時から、ステージではLeroy Jonesの演奏が始まっていた。変わらない、丁寧な語り口。与えられた才能を一歩ずつ、大切に育てていくこと、そのあとに切り開かれていく道のすばらしさをいつも教えられる。 同じ時間に屋内のステージでは大学で同期だった 渡辺眞理(p)リーダーバンド が出演。 Kevin Louis(tp,vo) Detroit Brooks(g,vo) Kelly Lewis(B) こんな風にジャズミュージシャンとしての人生を切り開いてきた女性が同級生だなんて凄いことだ、近年とみに強く思う。私は彼女の背中を見ながら、昨日より今日、わずかでも進化していくのだ、と心に誓ってきた。 お互いにいろんな不安を抱えた時期もあったけれど、今こうやってニューオリンズの同じフェスティバルのステージに二人それぞれリーダーとして立てるなんて、本当に幸せだ。 決して派手なパフォーマンスではないけれど、彼女の優しいピアノが大好きだ、という人に何人も出会った。ニューオリンズのミュージシャンたちを包み、支え、柔らかい風を送りながら、やってきてるんだね。Tubaの話にはなんだか泣けました。ありがとね、眞理 ちゃん。 14時 Natsuko Furukawa Trio @ Danny and Blu Lu Stage そして、このステージでは今日唯一アコースティックギターが入るバンド(笑)トランペットの街だもんね。 選曲はCity Of New Orleansから。ミシシッピ川に吹く風になったみたいな気持ち。ステージ前の芝生に座ったり、寝転んだり、みんな季節外れの暖かさと、のんびりした私たちのサウンドを楽しんでくれているようだった。2曲、中村好江(tp)ちゃんにも入ってもらい、暖かい拍手をたくさんいただきました。 終演後、ステージマネージャーのEricさんが駆け寄ってきて、「素晴らしいサウンドだった。サックスはRichで、ギターはHotで、ピアノは鍵盤の上のバレエみたいだった」と言ってくれたのは本当に嬉しかったなあ。こちらの人は、みんな自分がコツンときたことを自分の...