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2020 Nola 6日目 Danny Barker Festivalに出演 "ドリカム"ってやつ?

雨の予報は外れ、20℃半ばまで気温が上がった。 出演ステージが屋外と聞いていて、気温次第で手袋での演奏かな~、と覚悟していたのだけど、初夏並みの気候に小躍り。 母屋の風情のあるリビングやキッチンで撮影会をしたのち、会場へ。 13時から、ステージではLeroy Jonesの演奏が始まっていた。変わらない、丁寧な語り口。与えられた才能を一歩ずつ、大切に育てていくこと、そのあとに切り開かれていく道のすばらしさをいつも教えられる。 同じ時間に屋内のステージでは大学で同期だった 渡辺眞理(p)リーダーバンド が出演。 Kevin Louis(tp,vo) Detroit Brooks(g,vo) Kelly Lewis(B) こんな風にジャズミュージシャンとしての人生を切り開いてきた女性が同級生だなんて凄いことだ、近年とみに強く思う。私は彼女の背中を見ながら、昨日より今日、わずかでも進化していくのだ、と心に誓ってきた。 お互いにいろんな不安を抱えた時期もあったけれど、今こうやってニューオリンズの同じフェスティバルのステージに二人それぞれリーダーとして立てるなんて、本当に幸せだ。 決して派手なパフォーマンスではないけれど、彼女の優しいピアノが大好きだ、という人に何人も出会った。ニューオリンズのミュージシャンたちを包み、支え、柔らかい風を送りながら、やってきてるんだね。Tubaの話にはなんだか泣けました。ありがとね、眞理 ちゃん。 14時 Natsuko Furukawa Trio @ Danny and Blu Lu Stage そして、このステージでは今日唯一アコースティックギターが入るバンド(笑)トランペットの街だもんね。 選曲はCity Of New Orleansから。ミシシッピ川に吹く風になったみたいな気持ち。ステージ前の芝生に座ったり、寝転んだり、みんな季節外れの暖かさと、のんびりした私たちのサウンドを楽しんでくれているようだった。2曲、中村好江(tp)ちゃんにも入ってもらい、暖かい拍手をたくさんいただきました。 終演後、ステージマネージャーのEricさんが駆け寄ってきて、「素晴らしいサウンドだった。サックスはRichで、ギターはHotで、ピアノは鍵盤の上のバレエみたいだった」と言ってくれたのは本当に嬉しかったなあ。こちらの人は、みんな自分がコツンときたことを自分の

2020 Nola 5日目 オーディエンス冥利

月曜日に到着してから、ノンストップでジャズ三昧(いつものことだけど)、6か所で演奏に参加して、なんだかもうずいぶん長く居るような気になっている。ニューオリンズの空気の濃さは凄い。 この宿、立派なプール付きの母屋の「離れ」なんだけど、大きなベッドルームが二つ、20畳のリビング、キッチン、バスも2つ。「玄関」のスペースで6人がご飯食べられちゃう。アメリカの居住空間のゆとりはいつもほんとにうらやましい。 そろそろ出てくる時差疲れに備え、午前中はキッチンでおしゃべりしたり、ソファーでくつろいだり、この部屋暮らしをのんびりと味わう。 午後、Georgiaに住む妹夫婦と友人がやってきた。 到着を待ちながら、ホテルのスタッフさんと世間話。ジャズをやっていてDBフェスに来ているの、と言うと、Beth Hart というシンガーソングライターの話をしてくれた。若くデビューして注目されたけど、人生のいろいろな困難から、シーンから遠ざかってしまった、でも彼女の大ファンであるテキサスの小さなライブハウスの主人が彼女にずっと手紙を送って、40歳を過ぎた彼女はカムバックのライブをこのお店で行った。運よくチケットを手に入れ、そこで聞いた彼女の歌は震えるほど素晴らしかったんだ、と。 ああ、私もニューオリンズで何度もそういう感動を味わってきたのよ。音楽に幸せを与えてもらう、その気持ちをシェアできる人に出会う、この街ではそれがあちこちで起こる。そしてまた新しい音楽と出会う。 Beth Hart 、かっこいいわ! 16:00 DB FES@Jazz Museum Dannyを心底敬愛する東海林幹雄さんが組んだ”Danny Barker Hounds Tokyo”。 東海林幹雄(p,vo) Gregg Stafford(tp) 新谷健介(cl) Haruka Kikuchi(tb) 丸山朝光(bj) Nobu Ozaki(B) Gerald French(Ds) 東海林さんはDannyから譲り受けたダービーハットを被り、訥々と語りながらの温かいステージだった。最後に、ダービーをGreggに渡し、「この帽子はニューオリンズに帰るべきもの。これを受け継ぐのはGregg、君しかいないよ」。 こうやってニューオリンズジャズが海を超えて、繋がって、受け継がれて...Greggも東海林さんも感極まっていて、とって

2020 Nola 4日目  The Best Chef of Louisiana & the Best Music of New Orleans

今日も温かい。ジャズ温泉のお陰でNolaの空気と音楽があっという間に体に染み込んで、土曜日の演奏のイメージも固まってきた。 午前中は宿の母屋のリビングで、最後のリハーサル。 高い天井、磨かれて琥珀色に光る床板、主人が故郷イギリスから運んできた陶器の棚、得も言えぬ、時代がかった響きを放つ、スピネットピアノ。 1987年、初めて街に来た時にも、ここに多くのジャズレジェンド達が集まり、ジャムをしていたのを思い出す。 今まで3人で数えきれないほど演奏してきた曲たちだけれど、彼らが奏でていた音が今もこの空間に漂い、私たちの出す音と響きあって、今までとはまた違った色合いをまとっている、そんな感覚に包まれた。至福。この気分で土曜日の演奏に臨めるのが本当に楽しみ。 午後はお友達Sさんが、遅めの新年パーティーを開くので、と招待してくださった。 一人で用意したというその料理のあまりに美しい盛り付け。もちろん味も素晴らしい。シーフードたっぷりのガンボにカラフルなサラダ、ラップサンド、チーズ、こちらにはひじき入りのお稲荷さん、カリフラワー入りの餃子、おでん!ニューオリンズならではの和食を、参加したニューオリンズの地元ミュージシャンが美味しそうに食べてるのがなんだかほほえましく。と、壁のポスターに目をやると、2018年のThe Best Chefs of Louisiana ,35人の肖像の中に彼女の写真。え~、そんな人のお料理にありついちゃってるわけ?感謝感激のひと時。ご馳走様でした。 夜は今回の目玉の一つ、Danny Barker Birthday Bash@Snug Harbor。8時の回はSold Outなので、まずはPalm Courtへ。リーダーのDuke Heuter(tp) は和ちゃんとオランダのジャズフェスで共演していて、久しぶりの再会だそう。 メンバーは Tim Laughlin(cl) Nobu Ozaki(B) Tb,Joe Lastie(D) D.Bodenhaus(p)→綴りが怪しい.... という名手揃い。 白人バンドらしくしっかりアレンジされたナンバーが中心で、「今日はsit inせずゆっくり聴きたいよね」と話していたのだけど、オーナーのNINAさんが「日本からゲストが来ているんだ、演奏するぞ!」と突然アナウンス、一瞬微妙な空気が漂ったけど、さすがニューオリ

2020 Nola 3日目  ジャズ温泉にて湯治開始

1/15水曜日 3日目 曇り時々晴 相変わらず温かい 歩き回るのにこの陽気はありがたいけど、こちらの人は「寒くならないと、害虫が生き延びちゃうので、3週間くらい、ドライで寒い時期は必要なの」と。そうか、寒さにもちゃんと意味があるのでした。 Danny Barker Banjo And Guitar Festivalのメイン会場、Jazz Museumへ。(French Marketの隣、Old US MINTの建物内) メイン会場は10ドルで昼間のすべての演奏が聴ける、素晴しい!! 3階ホール(Griot Stage)にて ・14時:Seva Venet(bj,g,vo)、Mari Watanabe(p) Jerry Anderson(d)、Mitchell Player(b) カルテット Danny Barkerのレパートリーを弾きがたり。DBのユーモラスな雰囲気が伝わってきて、楽しいステージ。  live映像 ・15時:Wendell Brunious(tp,vo) Mari Watanabe(p) Carl Budo(Ds) &Bass カルテット Wendellのフリューゲルホーンの美しい音色と、バルブオイルがたりなくてワタワタしてるギャップに思わずププッ...。この、2枚目になり切れない、でもかっこいい感じがDannyっぽいかも。  live映像 ニューオリンズジャズはトランペットとドラムが主役のエネルギッシュなイメージだけど、どちらのセットもギター、バンジョー、歌のを支えるときのリズムセクションの見事な音量のコントロールに胸を打たれる。やさしいさざ波のよう。 夜はもう一つの会場、でギター&バンジョープレイヤー大集合! ・18時 @George & Joyce Wein Center /Pickin’, Pluckin’ and Strummin’ Don Vappie・Steve Masakowski・Seva Venet・Carl LeBlanc John Rankin・Brian Seeger・Detroit Brooks  他の楽器はウッドベースだけ。各々ギター、バンジョーを持ち替えたり歌ったり、いろいろな組み合わせでジャムが進行。 木をふんだんに使った200人くらいのキャパのホール、最小限のPAでそれぞれの音色のニュアンスが心地よ

2020 New Orleans これが聴きたい

Danny Barker Festivalのお陰で、ど~んと濃い一週間。忘備録を兼ねて、行きたいライブ一覧 ああ、体が足りない 1/13 Preservation Hall ✔ 1/14 (Tue) Yoshitaka “Z2” Tsuji @Kermit's Tremé Mother-in-Law Lounge Tom Hook and Wendell Brunious  @Dos Jefes Evan Chistopher and Tom McDermott  @Chickie Wah Wah The James Rivers Movement  @Jazz Playhouse, The Preservation All-Stars with Charlie Gabriel  @Preservation Hall Paul Longstreth @Roosevelt Hotel 1/15(Wed) 【Danny Barker Festival】 @New Orleans Jazz Museum ・Seva Venet & his band ・ Wendell Brunious and an all-star band play Carnival music associated with Danny Barker @ George & Joyce Wein Center / Pickin’, Pluckin’ and Strummin’ ギター&バンジョープレイヤー大集合! Don Vappie・Steve Masakowski・Seva Venet・Carl LeBlanc John Rankin・Brian Seeger・Detroit Brooks Tin Men@d.b.a. Walter Wolfman Washington & the Roadmaster @d.b.a. 大橋さとる君(tp)が出演 Lars Edegran and Topsy Chapman @Palm Court Jazz Cafe Rickie Monie @Preservation Hall 1/16(Thr) 【Danny Barker Festival】 @Snug Harbor = The Danny Barker Tribute Ba

2020 Nola 2日目  ミシシッピは今日も悠久の流れ

1月14日火曜日 薄曇り 24度 春から初夏、と言った陽気。 その昔は有名な音楽スタジオをやっていたMatassa一族が経営する小さななスーパーは、美味しいお惣菜を並べている。 今日はビーンズアンドライス(豚の軟骨が入っていて美味しい!)とDave's Killer Breadという一風変わった名前のパンを買う。 このパン屋さん、15年間服役していたDaveと、出所した彼を温かく迎えた兄とで立ち上げたオーガニックのパン工房。工房で働く300人のうち100人が服役経験者、という雇用ポリシーも多くの人の心に響き、いまや人気のブランドになった模様。 こういうストーリーをアピールするのを「売名」という向きもあるが、いいことならじゃんじゃん売名していただきたいわ オーガニックの粉と、種と、オイルしか使っていない、がっちり重くて美味しいパンでした。 まずはみんなでFrench marketからミシシッピ川をそぞろ歩き。Natchezのカライオペ(蒸気オルガン)がのどかに響き、汗ばむ陽気で手のあかぎれが一気に治る。ありがとう、ニューオリンズ! 歩いたり、休んだりで体調を整える一日。夕方はさすがに眠気のピークが来て、私たちのキッチン赤パンツ(Quater Master Deli)で久しぶりにダブルチーズバーガーを頼む。二つでゆうに1キロを超える重さ。こっちのハンバーガーパティは牛肉の塊。余計な脂を混ぜないから、体が重くなることはない。 10時を過ぎたら眠気の峠を越えて元気が出てきたので、近場のFritzel'sに出かける。Tom Fischer(cl) Gerald French(D) Richard Scott(P) &bass のカルテット。お店の前で今日到着した丸山君、新谷君、在住のはるかちゃんに会い、入れ違いにジャムセッションに加わらせてもらった。 海ちゃんと和ちゃんは初の肩慣らし。のっけからいい感じにトップギア。こっちの空気とオーディエンスは本当にミュージシャンのスピリットを引き出してくれる。とても楽しいジャムでした。 今日の乾杯はバーボン、Evan Williams。1リットル瓶だから妙にデカい。そして美味い。 明日からDBFes。音楽の洪水が待ってるよ~~! 2020 New Orleans 写真は こちら に随時アップします

2020 今年も来ました、ニューオリンズ =初日=

年中行事となったニューオリンズ「里帰り」も33年目。 同じように迎えてくれる場所があることに幸せを感じ、定点観測よろしく、時代や社会の移り変わりを感じるのもまた興味深い。 今回のメンバーは、Danny Barker Banjo And Guitar Festivalに出演するトリオ(私、海ちゃんと和ちゃん)そしてニューオリンズ旅友のたかちゃん。自分の名義のバンドでニューオリンズのフェスで演奏、という30年来の夢、そして長年一緒にやってくれている和ちゃんをニューオリンズにお連れしたい、という希望も一緒に叶う旅。 1月13日、羽田発のデルタ便、Los Angels経由。アメリカの入国は相変わらず毎年手順が変わり、ハイテク導入の割にはかかる時間は変わらない。LosのDeltaのターミナルはごった返す人の多さに比して驚くほど狭く、座る場所を確保するのにも苦労する位。 でも日本から8時間半で一度降りられるのはHoustonやAtlantaまでの直行便(13時間)より数段楽だ。 乗り継いでNolaまで3時間半。夕方6時半着、外はもう暗い。今週から急に気温と湿度が上がり、濃霧、上着のいらない陽気。 馴染みのお宿は30年来お世話になっていて、しばらく止めていたレントをまた始めたので尻尾を振って予約。Creole Cottageを改装した一軒家はニューオリンズ気分を満喫するのにも、行きたいライブにすべて徒歩で10分圏内というロケーションも、最高なのだ。 夜霧に包まれたフレンチクオーターは、先ほどまでスーパードームで行われていたカレッジフットボールの決勝でLSU(ルイジアナ州立大学)のチームが勝利したことでハッピーに大賑わい。 そして、Preservation Hall の前に差し掛かると、いつも必ずある入場待ちの列がない。そうか、スポーツの大イベントの日って、意外と穴場なんだな~。入り口をのぞくと、あら、中村好江ちゃん(tp)の姿が。昨日到着でさっそく今日はゲストミュージシャンとして演奏。彼女も毎年ここを訪れ、ニューオリンズのスピリットを刻んでいく、ニューオリンズlove仲間なのです。 今日は若手中心のメンバー。好江ちゃんがメンバーに紹介してくれて、何曲か一緒にやらせていただく。 tp Branden Lewis ts Clint Maedgen tb Ronell Johnson

Alligator通信 2020年1月号 今年も平和な一年でありますように

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新年あけましておめでとうございます。 おだやかな陽光がこの一年が平和で、おだやかで、心ときめくものであるように、と語りかけてくれているようです。 昨年もライブに足をお運びいただき、また一緒にジャズを学んでいただき、本当にありがとうございました。 音楽が聴いてくれる人の心を解き放っていく瞬間に出会うたびに、音楽に関わる幸せをかみしめてきました。 今年も一層自由に、シンプルに、ジャズとオーディエンスの皆様と、愛おしい時間を過ごしていけたらと思います。 皆様の一年が、素敵な日々でありますように。 1月のライブ 1/2 (木) みなとみらい・シリウス  045-221-1155 =solo 7:00pm-10:30pm   http://www.yrph.com/restaurants/sirius/ ロイヤルパークホテル70階、夜景の素晴らしいスカイラウンジで弾き語り 1/5 (日) 新宿・銅鑼  03-3226-0919  1:00-4:30pm =下間哲(tp) 浅葉裕文(G) Trio, 他3バンド   http://www.jazz-nagaya.com/dolivedora.html 持ち込自由、午後の気軽なお散歩ライブ。トラディショナルなジャズを身近に気軽に聞いていただけます。 1/6 (月) 川崎・ぴあにしもセッション   044-201-1668  http://pubhpp.com ボーカルも楽器もみんな来てね。ジャズの香り高き、トリオ+海ちゃんという豪華布陣でお待ちしています。 =松林”すえちゃん”末太郎(ds) 山本”カントク”眞弥(b) 海付”うみちゃん”豊(ts)  7:00-10:00pm  1/7 (火) 新宿・サンメンバーズ  03-3349-8601  7:00-10:30pm =solo   落ち着いた大人のラウンジで、弾き語りです https://rt-clubnet.jp/hotels/smc/t_shin/restaurant/excellent/ 1/8 (水) 自由が丘 マルディグラ ニューオリンズ・ジャムセッション  03-3722-6892 6:30open 7:00-10:00pm  http://www.jiyugaoka-mardigras.com/ ニューオリンズの香りの濃く漂うホームグラウンド。 ガンボやフライ